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高校卒業後すぐにソウルに渡った目的は…

 2000年10月30日、ソウルで生まれた。父は日本人、母は韓国人で、現在は日本国籍となっている。

 育った場所は東京。渋谷区広尾のインターナショナルスクールに通った。それゆえか、本人の得意な言語は英語、韓国語、日本語の順なのだと言う。韓国語は母親との日常会話でずっと使ってきた。日本語は本人曰く「漢字が読めない」。

 それでも「アニメ好き」というところから日本との繋がりは感じさせる。特に好きなのが「東京卍リベンジャーズ」で、登場人物をネイルに描いていたこともある。

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日本デビュー曲「Hot Mess」のコンセプト写真(aespaの公式Xより)

 高校時代は「音楽関係のアーティスト以外の職業は考えていなかった」という。2019年、高校卒業を待って、すぐにソウルに渡った。目的は一つだった。

「SMエンタテインメントの公開オーディションを受ける」

 FMラジオ番組の公開オーディションで後に先輩となる男性グループNCT127の楽曲を歌い、合格を勝ち得た。aespaの他のメンバーたちはスカウトを受けてオーディション受験したのだが、ジゼルは違った。自らその世界に飛び込んでいったのだ。

©AFP=時事

 ちなみにその公開オーディションは当然のごとく難関で、韓国メディアは「20年間で合格者は7人だけ」と報じている。ジゼル自身も「4回落ちた」と明らかにしている。

 その後、11か月という短いレッスン期間を経て、2020年11月にデビューを果たす。

「実力不足」「差別されている」と指摘されたことも

 一方で、デビュー前後から様々な本人像に関する噂や憶測も飛んだ。時には批判の矢面に立たされたこともあった。

 名門芸能事務所の初の女性日本人メンバーという存在感。そしてaespaは、その名門から6年ぶりにデビューするグループだという話題性。さらに本人のデビューまでの過程が「飛び込みオーディション」と異色だったためだ。

 事務所に所属してからの平均的な練習期間は3~4年と言われており、たとえばメンバーのニンニンには練習生期間に5年の歳月を費やしている。そのため、練習生期間が11か月のジゼルはその期間の短さから、やはり「実力不足」とも指摘された。

 しかしこうした批判の声は「3カ国語でのラップ」を披露したことなどで、次第に収まっていった。

韓国語、日本語、英語の3か国語でのラップを披露したジゼルのソロ曲(aespaの公式YouTubeチャンネル)

 2022年秋ごろからは、広告や韓国の音楽番組のSNSで4人のうちひとりだけ写真が抜けていたり、写真や動画の撮影背景が雑といった声が日本のファンからもあがった。理由は「日本人だから」だと。