韓国の音楽プロデューサーJ.Y.Park氏が初めて日本で手掛けたオーディション番組「虹プロジェクト」の合格者によって結成された、9人組ガールズグループNiziUが、今年10月、念願の韓国デビューを果たした。
韓国デビューアルバム『Press Play』の初動(発売1週間)の売り上げは11万9100枚を記録。リード曲の「HEARTRIS」はデビューからたった5日で韓国の音楽番組で1位を獲得するなど、一見、大成功したように思える。
ただ、予想より低調な音源成績(※サブスク音楽配信サイトがストリーミング数やダウンロード数に基づいて作っている順位表のこと)は、今後の韓国活動において解決しなければならない課題として残った。
アルバム売り上げ好調に反して音源順位は100位圏外
韓国デビューアルバムの 『Press Play』の初動売上が11万9100枚というのは、歴代ガールズグループのデビューアルバムの売上ランキングで7位と、好成績だ。NiziUより順位が高いガールズグループは、NewJeans(31万枚)、LE SSERAFIM(30万枚)、aespa(27万枚)、 NMIXX(22万枚)、Kep1er(21万枚)、IVE(15万枚)の6チームだけだ。
一方、音源成績においては限界が見えた。リード曲の『HEARTRIS』は、リリース後1ヶ月が過ぎた現在も、韓国の有名音源サイトなどで、全て100位圏外にある。これは、第4世代ガールズグループのNewJeans、LE SSERAFIM、aespa、IVEのデビュー曲がリリース直後から高い音源順位を記録していたことと比較される部分だ。
たとえば、「中小ドル」(大手プロダクションではなく中小規模のプロダクション所属アイドル)と呼ばれるIVEのデビュー曲「ELEVEN」は、発売直後は順位圏外だったものの、メディア露出を増やしてからおよそ1週間ほどで上位圏に入り、韓国最大の音源サイトの「Melon」では3位までのし上がった。
最終的には、音楽番組の賞レースで13冠を飾る大成功を収めた。デビュー曲が13冠をとったのは、K-POPガールズグループ最高の記録だった。こうした爆発的な動きは、今回のNiziUの韓国デビューには見られなかった。