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必須コンテンツも韓国ファン向けではなく…

 K-POPアーティストたちにとって必須コンテンツになった「自コン(ジャコン)」をもう少し積極的に活用していたらどうだっただろうかという残念さもある。

「ジャコン」とは自主製作コンテンツの略語で、K-POPアーティストが会社のコンテンツチームと協業して製作する一種のウェブバラエティーを指す言葉だ。メンバーの私生活から舞台裏、振り付け映像など、アーティストのすべての活動がジャコンの素材になりうる。

 ジャコンは、主に舞台や放送では見せられなかった意外な一面を披露したり、グループの名前を広めるために、もっとも効果的なマーケティングツールとなっている。

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 本来はリリース活動をしていない期間に離れてしまうファンに楽しみを提供するために作られたコンテンツだが、最近は新規ファンを流入させる主なルートとなっている。NiziUもジャコンを作ってはいるが、韓国ファンのためのジャコンがほとんどないため、韓国のK-POPファンにNiziUの魅力を見せるには十分ではない。

韓国の音楽番組「ショー・チャンピオン」で1位を獲得し喜び合うメンバー。中央で涙を流すリマをはじめ、デビュー前にK-POPアイドルを目指し韓国で練習を積んでいたメンバーもおり、韓国デビューは「悲願だった」とされている ©時事通信社

「発音がいい」とメンバーには高評価が集まった

 NiziUの韓国デビュー直後の11月1日、韓国のあるコミュニティサイトに『NiziU's ALBUM ATELIER』というジャコンが掲載されると、韓国のファンから高評価が集まった。

「みんな韓国語の発音がいいね」 「全員が韓国語で会話するくらいだから、なんかびっくりする」「努力したのが見えて感心する」などなどのコメントだった。なんとなく名前は知っていたが、いざ韓国で歌ったり喋ったりする彼女たちの動画を見て、そのクオリティの高さに驚きを隠せない様子だった。

 NiziUは韓国人メンバーが1人もおらず、「全員外国人メンバーで構成された最初のK-POPグループ」という点で、2020年の日本デビュー当時、韓国でも大きな話題となった。しかし、今回の韓国デビューは、プロモーション戦略の乏しさでその話題性を関心に結び付けることができなかったように思われる。