で、今後どうするのよ
実際、政治とカネの問題を重視しない人は7割弱が小池百合子さんに投票したとみられる一方、政治とカネの問題は重要だとした人は小池さんに4割ほどしか投票していません。評価のむつかしいところですが、私は国民は政治の刷新を求めていて、国民の信頼に足る政治家を応援したいと考える気持ちが強いんだろうと解釈しています。
ただ、小池百合子さん自身が、清和政策研究会のようなパーティー券を派閥ぐるみでごまかして政治資金にしていたような悪質な活動に直接加担したわけではありません。
そういう自民党の問題議員である清和政策研究会の五人衆・萩生田光一さんがたまたま自民党都連会長であり、党内処分で役職停止となったにもかかわらず、他に適任もいないのでなんとなく都連会長に留任し、野党陣営による「萩生田百合子」のネガティブキャンペーンが一部奏功し、政治とカネの問題に関心のある無党派が小池さんから離れた、というのが実際ではないかと思います。
これらの人たちがそのまま蓮舫さんに投票意向先を変えるかと思いきや、よく分からないけど石丸伸二さんというのが出てきたのでそっちに投票する人が出たか、蓮舫さんが嫌いだから投票箱に行かなかったという選択をした都民がおのおの5%ぐらいいたのではないか、と感じます。
まだ東京各30小選挙区に分け直した地盤調査までは集計が終わっていませんが、おそらくは、小池百合子さんの勝利があったのだとしても、あくまで「都知事」小池百合子への信任なのであって、それを応援した自民党の支持にはなり得ない、ということも踏まえて、都民・国民の生活を考え、信頼回復のために何ができるのか考えないといけない状況であることには変わっていないと言えましょう。
特に、俺たちの岸田文雄政権に対する投票箱まで来た都民からの支持率は、概ね23%から27%のあいだぐらいで、数字を見ている私からすれば「おっ、思ったより高かったな」とは感じるものの低空飛行であることに変わりはありません。そして、岸田文雄さんを支持しない層でも小池さんには35%ほど票を投じています。都民は自民党と小池百合子さんをあまり一体視していない、ただし、政治とカネの問題についてはいまだにかなり怒っていて、これがある限り都民が自民党候補を積極的に選ぶことは考えにくい状況ではあるのでしょう。
他方、立憲民主党も、ある意味で賞味期限が切れそうな蓮舫さんをついに担ぎ出して都知事選に挑んでみたものの、そのまま3位転落になったことに関してはちゃんと総括しないといけないのではないかとも思います。同時に、都議補選もあれだけ偉そうなことを陣営が言っておいて立憲が1勝2敗、共産が4敗と、蓮舫さん低迷のあおりを喰って一緒に壊滅しているので注意が必要です。