7月7日に投開票が行われた東京都知事選。3期目の当選を果たした小池百合子氏(71)に次ぐ得票数を獲得したのは、前安芸高田市長の石丸伸二氏(41)だった。政党の支持を受けず善戦した石丸氏とは、一体どんな人物なのかーー。支援者である“大物経営者”、そして石丸氏本人が「週刊文春」の取材で語っていたこととは? 当時の記事を全文公開する。
初出:「週刊文春」2024年7月4日号
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「(6月)9日付で(市長を)退任して、10日か11日にはこちら(東京)に来ると思ったら、来ないわけですよ。常識では考えられない」
そう苦笑するのは、ドトール創業者の鳥羽博道氏(86)。石丸伸二前安芸高田市長(41)の後援会長だ。
自民党に縁のある重鎮たちが応援
「初日から都内10カ所以上を演説行脚した石丸氏ですが、目立つのが自民党に縁のある重鎮たち。元自民党政調会長室長の田村重信氏(71)も応援マイクを握った。“ジジ殺し”の異名が付いています」(都政担当記者)
選対本部長を務めるのは、自民党都連最高顧問の深谷隆司元通産相の娘婿、小田全宏氏(65)だ。記憶術に関するセミナーを長年続けており、安倍晋三夫妻とも親交があった。小田氏が言う。
「僕も石丸さんのYouTube見てたんです。今は自民党も『良い政党』と表で言えないところがある。元々昭恵夫人が僕の記憶術のセミナーに来て、その後安倍さんとも親しくなりました」
その石丸応援団の中核が、安倍氏とも付き合いのあった鳥羽氏。そして、鳥羽氏が招聘した選対事務局長の藤川晋之助氏(70)だ。2人は揃って小誌の取材に応じた。