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 選挙期間中に出演したYouTubeチャンネルでは、石丸さんは「(国政進出)しない」意向を明言していましたが、開票速報では国政進出ありきで広島1区に出るぞ的な話をしていました。なんでそこで嘘をつく必要があるのか、よく分かりません。

 しかし古巣のはずの安芸高田市は広島3区であり、奇しくも同日選となった安芸高田市長選では反石丸伸二さんを掲げる藤本悦志さんが6,746票と5割近い差をつけて勝ってしまったため、俺たちの岸田文雄がご出馬される広島1区ではとても勝ち目はないんじゃないのかとも思います。

都議選は自民党勝利と言える内容だったのか

 28日の告示で9か所の選挙戦がスタートしたのですが、当初、自民党が9か所中8か所も候補を立ててしまい、3か所で都民ファーストと1議席を巡って争い共倒れの恐れが懸念されておりました。

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 蓋を開けてみれば、苦戦が予想された板橋区では快勝するなど、府中市ふくめて自民は2勝しました。最低限許される勝ち鞍で終わったのではないかと思います。

 ただ、より大構造である都知事選での蓮舫さんが惨敗したため、せっかく立憲と共産で棲み分けたはずの都議補選は立憲1勝2敗、共産は0勝4敗に終わってしまいました。特に、告示直後の調査では優勢と見られた南多摩や中野、板橋、北ではおのおの都民ファーストや自民党候補者にまくられて敗北し、楽勝とされた足立区でも自民党候補相手に辛勝するなど、蓮舫さんの大苦戦・3位転落の余波で都議補選も苦労した印象です。

 同じ小池百合子さんを支える立場であった都民ファーストと自民党との間での候補者調整が上手くいかなかったことで、中野や北などでは危うく共倒れが懸念されていました。ただ、それを上回る野党陣営の自滅で取れる議席を落としたという点では、立憲民主党執行部や都連は責任問題になるのではないかとも思います。

 なにぶん、もっと立憲や共産の支持者が投票箱に来ると予想されていたため、蓋を開けてみたら、全体で見て野党陣営は期待得票数の15%以上も実際の得票数を落としていました。選挙当日が酷暑だったので高齢者主体の野党陣営は投票箱にまでたどり着けなかったのではないかと煽る向きもありますが、蓮舫さんに対する幻滅が、不要不急の都議補選の立憲・共産候補の足を引っ張った形になったのは間違いありません。