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「57歳でCA肩叩き」から「ツアコン転身」勝手が違う接客で苦戦しながら、古希を迎える手前で感じる生きがい

source : 提携メディア

genre : ビジネス, 働き方

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参加者たちと同じように楽しめるわけではないが、行きたかった旅先や未踏の地に行けたり、豪華客船に乗ったり、ご当地のおいしい料理が食べられたりする。

バチカン市国・バチカンミュージアムの『最後の審判』や、イタリアのサンタ・マリア・デッレ・グラツィエ教会の『最後の晩餐』を見たときの感動は忘れられないと、森さんが言うように、役得は何かとある。

そして「本当に楽しかった。またあなたが添乗する旅に参加したい」と言う参加者からの言葉が何よりのご褒美だ。

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もうすぐ古希を迎えようとしているが、立派に人の役に立ち、社会の活動に携わっている喜びは大きい。

「前職を辞めた後、あのまま何もせずに家にいたら、鬱っぽくなったでしょう。いろいろと大変なことはありましたが、添乗員になってよかったと思っています」と森さんは朗らかに笑う。

添乗員の辞め時を考えることもあるというが、当分海外や国内を飛び回る生活が続きそうだ。

東野 りか フリーランスライター・エディター
ファッション系出版社、教育系出版事業会社の編集者を経て、フリーに。以降、国内外の旅、地方活性と起業などを中心に雑誌やウェブで執筆。生涯をかけて追いたいテーマは「あらゆる宗教の建築物」「エリザベス女王」。編集・ライターの傍ら、気まぐれ営業のスナックも開催し、人々の声に耳を傾けている。
「57歳でCA肩叩き」から「ツアコン転身」勝手が違う接客で苦戦しながら、古希を迎える手前で感じる生きがい

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