文春オンライン
「全裸ぐるぐる巻き」「ウンコ食わせた」記事で炎上した小山田圭吾が語る、そのとき本当は何が起きたのか

「全裸ぐるぐる巻き」「ウンコ食わせた」記事で炎上した小山田圭吾が語る、そのとき本当は何が起きたのか

『小山田圭吾 炎上の「嘘」』より #1

5時間前

source : ノンフィクション出版

genre : ニュース, 社会

note

 小山田の説明によると、修学旅行で次のようなことがあったという。

 自由時間に小山田は、宿泊先の自分たちの部屋で同級生5、6人とプロレスごっこをして遊んでいた。当時、プロレスが流行しており、その影響だった。最初はじゃれ合って、仲間同士で互いに「ブレーンバスター!」などと言って、技をかけ合ったりしていた。とても盛り上がり、この時点では、特定の人物を「いじめる」ような意図はなかったという。

 その時、留年して同じクラスになっていた元上級生が入ってきた。このひとつ年上の彼も同室で、自然に「オレも仲間に入れろよ」となり、ここから空気が一変する。同級生とはいえ、元上級生である。他のメンバーたちは何もモノが言えない雰囲気になった。この元上級生が、ひとりの同級生を裸にしたり、紐で縛って「オナニーしろ」と言ったりしていた。

ADVERTISEMENT

 小山田も同じ部屋の友人たちも、怖くなって、傍観するしかなかった。行きすぎた酷い状況に引いてしまって、誰も止めることができなかったということらしい。

 つまり、「グルグル巻」にしていたのは小山田本人ではなく、同級生でひとつ年上のこの先輩だというのだ。

「ウンコを食わせた」事実はあったのか

 じつは『クイック・ジャパン』には、この一連の話が詳細に描かれている。

〈(筆者注・プロレス技をかけている時に)なんか先輩が現われちゃって。(中略)洗濯紐でグルグル縛りに入っちゃってさ。素っ裸にしてさ。そいでなんか『オナニーしろ』とか言っちゃって〉

『クイック・ジャパンvol.3』(太田出版)

 では、実際に「ウンコを食わせた」という事実はあったのかを聞くと、

「排泄物については別の話が混ざっています。もちろん食べさせたこともありません。中学生ではなく、小学生の時なのですが、落ちている物を、なんでも口に入れたがる同級生がいたんです。彼が枯葉や蟻んこを食べて追いかけてくるから、皆でからかっていた時期がありました。その彼が下校をしている時に、道に落ちていた犬の糞を口に入れて、ぺっと吐き出したことがあった。それを見て皆で笑ったという話をしたんです」

――では、自分で手を下したわけではないということでしょうか?

「僕が強要したり、行わせたわけではありません」

 つまり、『ロッキング・オン・ジャパン』の見出しは「小学生」と「中学生」という時代の違う出来事、しかも本人がやったわけでもない話を、編集部がひとつの見出しの中に入れてしまっているという。

 にわかには信じがたい話だった。

関連記事