全身に入れたタトゥーの写真が話題となり、Instagramで注目を集めたモデルの游姫さん(ゆき・33)。タトゥーモデルやタトゥーコンテスト、エステティシャンなど幅広い分野で活動している。

 そんな游姫さんに、タトゥーを入れたきっかけや入れてからの心境などについて聞いた。(全2回の1回目/続きを読む

游姫さん ©︎文藝春秋

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彫り師さんのデザインに惹かれて入れた「甲羅彫り」

――まずはタトゥーを入れたきっかけを教えていただけますか。

游姫 今の彫り師さんに出会ったのが20歳の時だったんですが、その方のデザインがとても綺麗だったのに惹かれて。

 それまでもタトゥーの雑誌を読んだことはあったんですが、タトゥーを入れたいと思うことはなくて。その彫り師さんの絵がきっかけで自分も入れたいと思いました。

――最初に入れたのはどの部分でしたか。

游姫 背中と太ももに入れました。モナリザの絵を買うみたいな感覚で、背中に絵が欲しいなと思って。でも、彫り師さんから「背中だけだと絵が小さくなるよ」と言われて。

 甲羅彫りと言って、背中から太ももにかけて1枚の大きな絵を描いていく彫り方があるんですけど、それをお願いしました。

膝のタトゥー ©︎文藝春秋

――どんな絵を入れたんですか。

游姫 太ももに大きな牡丹の花を入れて、背中一面には、平将門の娘といわれる伝説上の女性、滝夜叉姫を入れました。“強い女性でありたい”という思いもあったので、そういった意味を込めて。

――甲羅彫りが完成するまでにどのくらいの時間がかかりましたか。

游姫 多分5年くらいだと思います。毎月2回通っていました。夏は海によく行くんですけど、塩水で傷口が膿んじゃうこともあって、海に行く前は入れられないんです。夏の期間はあまり入れていなかったのもあって、結構時間がかかりました。