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「もうあそこには住めない…」大谷翔平の12億円新居を報じてもLAタイムズが非難されないワケ《米国在住ジャーナリストが見たフジテレビと日本テレビとの相違点》

8時間前
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アメリカの高級住宅街で取材を行うと記者も危険視される

 米掲示板型SNSサイトRedditでは、日本のテレビ局の行き過ぎた報道がスレッドとして立てられ、「住民にインタビューするとは無謀だ」「これらは大手ネットワークであり、くだらないパパラッチではない」と大手テレビ局が行き過ぎた取材をしたことを問題視するコメントや、ドジャースによるプレスパス剥奪については「実際、オオタニをストーキングし、(住まいを明らかにすることで)他の人たちをストーカーにしてしまうのはひどい行為だ。ドジャースは日本のテレビ局に何の借りもない。プレスパスは企業間の信頼が条件となっている特権で、ドジャースは彼らを信頼していないということだ」と日本テレビやフジテレビをストーカー視して、プレスパス剥奪を当然とするコメントがあがっている。(現地時間6月15日、米メディア「ドジャース・ネーション」がフジテレビと日本テレビの「メディア資格を取り消した」と報じたが、両者ともにこの事実を否定)

 “X”でも、大谷選手が家を売却する可能性があるとの報道について「酷いことだ」「ああ、プライバシーの懸念から、大谷翔平は800万ドルの美しい邸宅を売却せざるを得なくなっている。安全で安心な新居が見つかることを願う」などのコメントがあがっている。

 アメリカで取材してきた経験上懸念されるのは、日本テレビやフジテレビが行ったパパラッチ的な取材は、記者も危険視される恐れがあるということだ。アメリカの住民は、安全上、付近で不審者を見かけるとすぐに警察に通報する傾向がある。特に、富裕層が居住する地域ではこの傾向が強い。

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 ビバリーヒルズのあるセレブ宅周辺の聞き込みをしたことがあるというある記者は、不審に感じた誰かが通報したのか、急に、近くをポリスカーがパトロールし始めたと話していた。また、サンタモニカのあるセレブ宅前で車の中で張り込みをしていた記者は住民に「そこで何をしているのか?」と詰問され、警察に通報するためか車のナンバープレートの写真まで撮られたという。

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