「とりあえずはずっとキスをして…」赤裸々トークも披露
番組内でのサナのトーク内容も注目を集めた。たとえば、「お酒を飲むとどうなるのか」と問われた際には、「とりあえずはずっとキスをして、スキンシップが多くなる」「好きな人に電話をしてしまうけど、そのことを覚えてない」と明かし、理想のタイプについては「男らしい人。普段は冷たく見えるけど、笑うとすごくかわいい人」「(今まではこういうことを)あまり言ってないけど、(デビュー)8年目だから、もう私の自由だから」と返してみせた。
優れた共感能力で相手に合わせつつ、自身の等身大の姿をみせることで場の空気をつくることができるサナ。すでに「バラエティスキルの高いキャラクター」として認められつつあった彼女だが、初めてMCを務めた番組でも、毎回100万回以上の再生回数を記録して、その人気と実力を証明した。
「外国籍の芸能人」から「サナ」という個人へ
歌唱力、ダンススキル、ビジュアル、そしてバラエティスキルの高さと、韓国の芸能界で“オールラウンダー芸能人”として少しずつ頭角を現しているサナは、「もはや日本人ということを忘れるほど、彼女の存在に慣れた」と評されることがたびたびある。
「外国籍の芸能人」という枠組みを越えて、「サナ」という個人が注目されるようになったと言えるだろう。彼女が活躍できる分野も、彼女を思う存分起用できる領域も、以前よりさらに広くなったと言われている。
放送業界のある関係者は「韓国で長い間活動したとしても、外国籍である芸能人には常にレッテルが貼られてきた。韓国語の実力が足りなくても、活動初期であれば、慣れない姿に親しみを覚えて人気を得ることもあるが、数年経っても変わらなければ“外国人だからこうだろう”といったステレオタイプ的なキャラクターとして見られてしまう。特にアイドルの世界ではまだこのような偏見が残っている」と指摘する。
その上で「TWICEが確固たる地位を獲得し、サナのように日本人メンバーのソロでの活動も注目されるようになってから、韓国の大衆が抱く外国籍メンバーへの見方が大きく変化した」と付け加えた。
おそらく後輩グループの日本人メンバーも、TWICEをロールモデルにするのではないか。サナの人気の理由とは、単純にキラキラ輝くアイドルとしての成功だけでなく、韓国の大衆がこれまで持っていた先入観を覆した存在になったことにあるだろう。
翻訳=金敬哲