東京の人は、北関東といったら宇都宮と高崎が二大都市だと思っている。

 どちらも誰もが聞いたことのある都市だし、それぞれ宇都宮線と高崎線という路線があるし、ともに新幹線のターミナル。だから、北関東の町を挙げろといわれたら、だいたいの東京人が宇都宮か高崎と答えるに決まっていると思う。

 で、それは別にまったく間違いではなくて、宇都宮市は人口約51万人、高崎市は約37万人。北関東の都市ではトップ2だ。宇都宮市はいうまでもなく栃木県の県庁所在地である。そしてナンバー2の高崎市ももちろん群馬県の県庁所在地……といいたいところだが、さにあらず。群馬県の県庁所在地は、前橋市なのだ。

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 前橋市とて約33万人の人口を抱えているのだが、高崎のほうがどうにも印象が強い。新幹線のターミナルということ、また高崎線という路線があることが大きな理由だろうか。おかげで、高崎が群馬県の県庁所在地だと勘違いする向きもある。とにもかくにも、高崎という町は、かなりの存在感を持っているのだ。

 そういうわけで、県庁所在地でもいいのになぜかそうではない町、高崎にやってきた。

湘南新宿&上野東京ライン“ナゾの終着駅”「高崎」には何がある?

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 東京駅から高崎駅までは、上越・北陸新幹線(どちらに乗っても大丈夫)で50分ほど。ちなみに、上野東京ライン直通の高崎線、つまり在来線だと2時間はかかる。新幹線の威力というのは、それほどの長距離でなくても充分に感じられるものなのだ。

今回の路線図。「高崎」は在来線だと2時間かかるが、新幹線だと50分ほど。

 ともあれ、高崎駅だ。さすが新幹線のターミナル、そして北関東第二の都市の玄関口。実に立派な駅舎を持っている。新幹線は高架に、在来線は地上にホームを持ち、改札口を抜けた先ではそのまま駅ビルの商業施設に通じている。出入口は東と西にあるが、どちらも大きな駅前広場を取り囲むようにペデストリアンデッキが広がっている。

 
 
 

 高崎駅の東と西、どちらが中心市街地なのかと地図を見ると、市役所があるのは西口だ。ということは、きっと西口が“正面”に違いない。