1ページ目から読む
2/3ページ目

2人が視線を合わせず、宮沢りえがストレスを露わにした質問

 貴乃花がりえさんの方を見て、何かを言いかけた。しかしりえさんは貴乃花の方を見ることなく、「それもこれから。みんなで相談して決めてますけど」と答えた。

 そして視線を落とし、背筋を伸ばしたまま、フッと音を立てて短く息を吐く。この仕草からは、新居の話が彼女にとってストレスだったことがわかる。

 しかも自分たちの将来について問われたのに貴乃花を見ず、彼が何か言おうとしたことにも気づかない。言い終わった後も、彼の方を見なかった。その間、貴乃花は口元に力を入れて正面を見たままだった。

ADVERTISEMENT

“あっという間に日がくるから、早く決めないといけませんね”という記者の言葉にりえさんは頷いて微笑むが、貴乃花は前を向いたまま、表情を変えなかった。

“どんな家庭を築いて行こうと思っているか”という質問では、りえさんは貴乃花の方を見上げたが、今度は貴乃花が彼女を見ない。将来に関する質問になると、2人の視線はほとんど合わず、その姿は、相手の真意を確認するのを無意識に避けているようにも見えた。

 貴乃花は「まだこれからですから。何ともいえない」と前置きしたうえで、「2人の気持ちを大事にして、自分たちの意志を通すような家庭を作っていきたいです」とゆっくり発言したが、りえさんはその言葉に反応することなく、無表情のままだった。

©︎時事通信社

テーブルの下で手を「つないでます」

 将来についての考え方がすれ違い始めているように見えたのは、恋愛中の質問に対する2人の表情が明るかったことも影響していただろう。

“お互いの魅力は”と問われた貴乃花は、真剣な表情で「んーなんだろうな。頑張って生きているところですね」。

 それを恥ずかしそうに聞いていたりえさんは顔を上げると「すごく責任感が強くて」と語調を強めて眉を上げ、目を開いて顔を輝かせた。

“テーブルの下で手をつないでいるのか”と聞かれ、りえさんは声を立てて笑い「つないでます」と嬉しそうに答えた。貴乃花はおしぼりに手を伸ばし、照れ臭そうに汗をぬぐった。りえさんが貴乃花に愛情を持っていることが端々から伝わってくる。

 相撲の場所が終わってからは毎日会っていたという2人に“どんな話をしていたのか”という質問が飛ぶ。「雑談ですね。笑ったり、時には真剣な話をしたり」という貴乃花の答えに、りえさんが何度も頷く。