飲みニケーションがいけない、4つの理由

 なぜ、飲みニケーションはいけないのか。理由は「4つ」あります。

飲みニケーションをしてはいけない4つの理由

(1)飲み会は、就業時間外に行うものだから

(2)お酒が嫌いな人、飲めない人もいるから

(3)グローバルには、「飲むのも仕事」といった風潮はないから

(4)公平性を欠くから

 (1)飲み会は、就業時間外に行うものだから

 部下とのコミュニケーションは、原則、就業時間内にやるべき仕事です。時間外にコミュニケーションを取るなど論外です。

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 自分の立場を利用して業務外の行為を強要した場合、強要した人の態度によってはパワハラに認定される可能性もあります。

 就業規則に定められている業務時間内で、真剣に部下と向き合う。相手の意向をよく汲んで、どのようなことを聞かれても適切な受け答えをする。それができれば、部下は上司を信頼するようになるはずです。

(2)お酒が嫌いな人、飲めない人もいるから

 たとえば、部下がイスラーム教徒だったり(教義によって飲酒が禁じられている)、お酒が飲めない体質だったりしたらどうするのでしょうか。グローバル企業であれば、絶対に許されないことです。

 お酒の力を借りなければ部下とコミュニケーションが取れないのであれば、そもそも管理者の資格がないと思います。

(3)グローバルには、「飲むのも仕事」といった風潮はないから

 今から四半世紀前の話ですが、海外の重要取引先の会長が来日しました。当時の社長は、「大事にしていた60年代のワインでおもてなしをしよう」と考え、「このワインはあなたのためにさきほど開けました。一杯飲んでください」とワインをグラスに注ぎました。

 ですが先方は、「お気持ちは感謝しますが、私は2年前からお酒を断っていますので、水で結構です」と断ったのです。