大阪大学大学院の理学研究科を修了し、上場企業に勤め、32歳でセクシー女優に転身した藤かんな氏(34)。AV出演が会社にバレてクビ、バレエ教室の講師もクビ、それらの事実をSNSに投稿したことで“炎上”も経験した。どのような誹謗中傷を受けたのだろうか。(全3回の2回目/#3に続く

藤かんなさん

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人事部から呼び出された

――2022年7月にAVデビューをした後、当時勤めていた会社にバレてしまったんですよね。

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藤かんな(以下、藤) デビュー直後の7月、会社にバレました。人事部から、芸名の「藤かんなさん、ですか」と聞かれて、「はい、そうです」と答えました。それまでずっと、「いつかバレるだろう、バレたらどうなるんだろう」と悩み続けていましたが、いざバレた時の動揺は想像以上でした。不安に思って悩み続けていた感情が一気に押し寄せ、人事部の女性の前で泣いてしまいました。「服務規律について」と呼び出され、本来はクビなんでしょうけど、私が「副業」を素直に認めたことで、自主退職扱いになりました。

――もともとバレたらどうするつもりだったのですか。

 副業禁止だから、バレたら当然やめるしかないなとは思っていましたが、できればバレずに両立できたらいいな、という甘い考えも持っていました。

――どうやってバレたんでしょう。

 気づいた人がいて会社に“相談”したそうです。その気づいた人はなんで最初に私に直接聞かへんのか、不信感がわきました。

――会社勤めと並行して、バレエ講師の仕事をされていたんですよね。具体的にどういう指導を?

 だいたい週に1クラスを担当するアルバイト講師です。生徒さんは5人ぐらいで、私が受け持ったクラスには大学生から60代の方まで在籍していて、指導していました。あとは、同じ教室を借りて1対1でやるパーソナルレッスンも行っていました。

――昨年の6月、そのバレエ教室にも知られた。その時の心境を教えて下さい。

 その前から違和感がありました。同じ空間にいるのに、まるで私がいないように振る舞われるよそよそしい空気が漂っていて、バレエ教室を運営する先生が私を指導しなくなり、挨拶する時も顔が引きつるようになった。それが2カ月くらい続いて、「なんかおかしいなあ」と思っていたある日、先生から「明日のパーソナルレッスンに誰を呼ぶの?」と、唐突に聞かれたんです。そして、「色々知ってしまってショックです。明日のレッスン前に話したい」と。その言葉に「ああ、みんなそれで私を避けていたのか。辞めることになるんだろうな」と悟りました。会社の時もそうでしたが、バレたと思った瞬間、心臓をドンッと鈍器で殴られたかのような衝撃を感じました。