2010年、TBSのバラエテイ番組『クイズ☆タレント名鑑』で、情報をすべて遮断された生活を送る企画「情報原人」に挑んだエッグ矢沢(38)。
2022年7月、後輩芸人によって実家を放火された彼に、後輩や消失した実家への思い、ミャンマーでの出家を経てのタイ移住などについて、話を聞いた。(全3回の3回目/最初から読む)
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実家を放火した後輩芸人、まさかの執行猶予
――実家を放火した後輩芸人に下された判決は、懲役3年、執行猶予5年。矢沢さんとしては納得できましたか?
エッグ矢沢(以下、矢沢) 精神鑑定で責任能力もあるってことで、裁判員裁判になったんですよ。ただ、裁判の頃には、僕はタイに住んでいて。だから、後輩たちや弁護士の友達が代わりに傍聴に行ってくれて、いろいろ報告してもらっていたんですね。
弁護士の友達も「執行猶予はないだろう」と言っていたんですけど、判決には驚いてましたね。相手の弁護士もビックリしていたって言ってましたし。
――どういった判決理由だったのでしょう。
矢沢 結局、メンタル的な部分もあったと。あと、裁判前に僕が向こうの親に連絡していて、弁償金を受け取っていたんですね。この2点で執行猶予がついたみたいで。
とはいえ、執行猶予は納得できなかったですよね。
――火災保険には入っていましたか。
矢沢 10年入ってたんですけど、僕がタイにいた間に切れちゃっていて。7月1日に火事になったんですけど、その3ヶ月前の4月に切れていました。
――弁償金を受け取ったとのことですが、経済的な損失は? 解体費用なども掛かりましたよね。
矢沢 解体の費用が結構かかったんですよ。あと、亡くなった親父が趣味人というか収集家で、いろいろと価値のあるものをコレクションしてたんですけど、それも全部燃えましたし。弁償金を受け取ってもトントンって感じでしたね。
悲しいので、実家の思い出には蓋をしている
――実家は更地に?
矢沢 そうです。無事に売れて、新しい人が家を建てて住んでます。実家だから思い出深かったんですけど、早く売りたかったんです。
火事のあと、自治体が用意してくれた緊急避難先の団地に1ヶ月弱暮らしていたんですけど、クーラーがついてなかったのでキツかったんですよ。緊急避難先って、基本的に1年間は住まわせてもらえるんですけど、暑くて暑くて、毎日脱水状態みたいになってたので「早く売って、タイに戻りたいな」って願ってました。
でも、有り難いことに火事から1ヶ月ほどで売れたので、タイに戻って。いろいろ手続きがあったので、何回かタイと日本を往復して、11月に引き渡しが完了しました。