筆者はビデオゲーム、つまりテレビゲームにまつわる記事を書いて生計を立てているライターなのだが、ずっと考えていたことがあった。
それは「子供にゲームを遊ばせるか否か」である。もちろんゲームに好意的な筆者は遊ばせたいどころか一緒にプレイしたいのだが、親の立場としてはそう考えるとも限らない。
我が子が成長してゲームに興味を持ちはじめると、いわゆるママ友あるいはパパ友からある相談を受けるようになった。そう、「子供にゲームを遊ばせるか否か」である。
少し考えたあと、「やはり遊ばせるべきだ」と答えるほかなかった。なぜなら、もはやゲームは“遊ぶメリット”が非常に大きいからである。
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スマホを持つのが当たり前なように、ゲームを遊ぶのも当然な時代
なぜゲームを遊ばせるべきなのか? いくつかの角度から説明していこう。
まずは「ゲームを遊ぶのが当たり前」という現状だ。eスポーツ業界の市場調査会社Newzooによると、Z世代のゲームプレイ経験率は81%にも及ぶという。つまり、ほとんどの子供はゲームを遊んでいるのがふつうなのである。
昨今は高校生や親子によるeスポーツ大会も開かれているし、親世代もゲームに触れたことがあって当然だろう。スマホなどで高齢者がゲームを遊ぶのもなんら不思議なことではない。
ビデオゲームの地位も向上している。2025年には第1回オリンピックeスポーツ大会が開催されるわけで、ビデオゲームはフィジカルスポーツに近づいているといってもいいだろう。あるいは、ゲーム実況配信者は人気者で子供たちの憧れになっている。
そもそも現在は、ほとんどの人がスマホを持たざるを得ない状況だ。スマホを持っていればゲームも非常に身近になるわけで、もはや遊ばないほうが珍しい。ゆえに、子供たちはスマホと同じく、ゲームの扱い方をしっかり学ぶ必要がある。
とはいえ、こう言えば「みんながやっているからといって、ゲームをやらせるべきではないんじゃない?」と返されるのが目に見えているし、そのように納得できない人も多いだろう。もうひとつ遊ばせるべき重要な理由を挙げるとするならば、“ゲームが学びになるから”である。