ゲームが学習用教材として用いられる時代

 ところで、世界一売れているゲーム『マインクラフト』をご存知だろうか。ブロックを組み上げて何かを作りあげたり、あるいはブロックで構成された世界を冒険するゲームだ。本作は楽しいだけでなく、国内外問わず教育現場で活用されており、プログラミング教育・情報教育・協同学習の教材として用いられている。

『マインクラフト』は全世界で3億本以上も売れている超ビッグタイトル。キャラクターものとしても人気で、街中でしばしば見かける。画像は『マインクラフト』公式サイトより

 プログラミングを楽しく学べるものもいろいろとあり、任天堂の『ナビつき! つくってわかる はじめてゲームプログラミング』や、パズルゲーム『ぷよぷよ』を写経して基礎を学ぶといったものもある。

 歴史や地理も学べるだろう。筆者の中学生時代の同級生は「勉強はぜんぜんできないけど『信長の野望』(コーエーテクモゲームスのシミュレーションゲーム)のおかげで戦国時代は完璧」と語っており、実際に彼は日本史、それも特定の時代だけ非常によい成績だった。

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 あるいは『Ghost of Tsushima』は鎌倉時代の対馬を題材にしたゲームで、元寇による日本侵略を描いている。これも日本史を知っているとより楽しめるし、詳しく知っていくきっかけになるだろう。

『桃太郎電鉄 教育版Lite ~日本っておもしろい!~』は、ゲームではあるものの授業での活用を前提とした各種機能が搭載されている。画像は公式サイトより

 ボードゲーム『桃太郎電鉄』は日本全国が題材になっているため、遊んでいると自然と地理および各地の名産を学ぶようになる。「プリントで都道府県名を覚えさせるより、ゲームを遊ばせるほうが勝手にやるし楽だった」という人の話も聞いたことがある。本作は教育現場向けのバージョンも提供されており、まさしく遊ぶことが実益になっていくのだ。