元タレントの中居正広と女性とのトラブルを巡るフジテレビの一連の問題で、同社と親会社のフジ・メディア・ホールディングスが設置した第三者委員会が3月31日、調査報告書を公表した。報告書は「女性が中居氏による性暴力の被害を受けた」「重大な人権侵害が発生した」と認定し、性暴力は「業務の延長線上」だと認められるとも指摘。

中居正広 ©文藝春秋

 報告書では女性が同社の元アナウンサーであると記されており、2024年9月にフジテレビの編成幹部が中居に女性が退社したことを伝えたところ、中居は「ひと段落ついた感じかな。色々たすかったよ」と返信。編成幹部が「例の問題に関しては、ひと段落かなと思います。引き続き、何かお役に立てることがあれば、動きます!」と返していたことも明かされた。

 今年2月、「週刊文春」はこの編成幹部を独占直撃し、話を聞いていた。女性の悲痛な訴えがありながら、なぜコンプライアンス部門に報告すらせず、中居の番組を存続させたのか? 当時の記事を全文公開する。

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(初出:「週刊文春」2025年3月6日号。年齢、肩書は当時のまま)

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 2月24日、昼下がりのビジネス街で黒いコートをなびかせ、颯爽と歩を進める男の姿があった。

「週刊文春」記者が「一連の経緯について聞きたい」と話しかけると、男は苛立ちを含んだ目で一瞥する。そして「いえ、勘弁してください」と左手で制した。

 フジテレビの編成幹部A氏。初めて「週刊文春」記者が彼に取材を行ったのは、2024年12月20日のことだ。その日、フジ本社から出てきた彼はタクシーを拾うと、番組関連の忘年会に参加。その店の前で芸能関係者X子さんと元SMAPの中居正広(52)との性的トラブルについて尋ねたが、ほとんど黙して語らなかった。

「週刊文春」記者の直撃を受ける編成幹部A氏 ©文藝春秋

 それから66日。彼を取り巻く環境は激変している。年を跨ぎ1月中旬にリモートワークを命じられ、同月30日付で「人事局付」の発令を受けた。

「編成の役職を解かれ、第三者委員会による調査への対応に専念することになったのです」(フジ関係者)

 だが、この日のA氏はどこか意気軒昂だった。次の質問をした瞬間、A氏は「週刊文春」記者に向き直り、こう答えたのだ。