Netflixドラマ『地面師たち』で詐欺師グループの主要人物を演じ、“坊主姿”まで披露して話題になり、宮藤官九郎脚本の『新宿野戦病院』にも出演するなど、女優・小池栄子(43)が存在感を増している。デビュー以来ずっと第一線を張り続けているが、ここへ来てさらに魅力が増した印象だ。

小池栄子

  小池は1980年11月20日生まれ、東京都世田谷区の下北沢出身。実家は裕福な自営業で、いわゆる“お嬢”である。祖父がレジャーランドやパチンコ店などエンターテインメントに特化した事業主で、この家庭環境や交友関係の中で、小池の性格は育まれた。

  小池はVOGUE JAPAN(CONDE NAST JAPAN)の取材に、子どもの頃を振り返ってこう答えている。

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「自営業だった実家の商売が、職種も立場も国籍も年齢もさまざまな人が出入りする環境だったんです。面白いおじちゃん、おばちゃん、おじいさんもおばあさんも集まっているコミュニティで、両親が誰とでも同じように接している背中を見てきました」

  尖った人間も多い芸能界での生き方、人との接し方を自然と体得していったようだ。

©︎時事通信社

  さらに和洋九段女子中学・高等学校時代は創作ダンス部に所属し、ダンスに専念したという。のちに『ウッチャンナンチャンのウリナリ!!』の企画「芸能人社交ダンス部」で発揮された抜群のダンスセンスはここで育まれたものだ。

「そんなに太っていたら映像ドラマには使えない」とグラビアに

  在学中の15歳の時、バスト93センチGカップ女子高生として雑誌「ホットドッグ・プレス」(講談社)や『1億人の大質問!? 笑ってコラえて!』(日本テレビ系)に登場したことで彼女の人生は大きく変わる。

  当時は保育士志望だったが、時のグラドル事務所イエローキャブの野田義治社長からじきじきにスカウトされ同事務所に所属。芸能界に本格デビューを果たす。

  じつは事務所入所とほぼ同時に『踊る大捜査線』(フジテレビ系)にゲスト出演するなど、本人はグラビアではなく女優志向だった。しかしあるドラマのオーディションで“そんなに太っていたら映像(ドラマ)には使えない”と言われ、野田社長からも太り過ぎを指摘され、「グラビアの仕事だったら……」と半ば仕方なく水着グラビアの仕事をスタートしたのだ。

  スカウトされた時に水着のグラビアはやらないことが条件だったので、当時は“社長に騙された”と思ったという。