コミケ当日に実家が全焼したあと、150万円の支払い請求が…
――そして2023年12月末、コミケでコスプレをする日におかあさんの実家が全焼してしまう。解体費とか払わないといけないですよね。
ミンミコ 「片付けるので、150万」とか支払い請求が来て、私たちが払うという。
――それでも、実家全焼でバズってトントンってわけにもいかないですよね。
ミンミコ バズったおかげで解体費はまかなうことができました。
――いろんな出来事を振り返ると、家族観に影響が及んでいるのではないかと。
ミンミコ 人に甘える、みたいな感覚が分からないんです。困ったら帰れる場所もないし、金銭的にも支える側で。
だから、周囲の人間と話していたりして家族の話などが出るとすごく羨ましいです。特に父親の話は。
――おかあさん、現在はどんな様子ですか。
ミンミコ 火事のあとパニックはたまに起こすようになってしまっていてとても心配だったのですが、最近やっと新しく働き出すことも決まってもとの生活に戻れつつあります。この10ヶ月ほどは本当に大変でした。
――大きなお世話ですけど、再婚とか。
ミンミコ 全然できると思うんですけど、男の人が気持ち悪いって言うんですよ。父親があれだったのでしばらくは難しいのかなと思います。やはり心の支えになってくれる人が側にいてくださるなら、私としてもとても安心できるんですけど。
相手から好きと言われると気持ち悪く感じてしまう
――ミンミコさん自身は、結婚願望は。
ミンミコ 遠くない未来に結婚したい気持ちはあるんですけど、相手から好きって言われたら、失礼なのですが、気持ち悪く感じてしまうんです。カウンター攻撃食らったみたいな。父の影響で、私も母と同じ感じになっているんです。
だから自分から好きになったあとに、相手が好きになってくれるという行程を踏まなくては成立しない気がします。
そんなに稼がなくてもいいから、散財しなくて、家のこともやってくれる人がいいですね。
――ミンミコさん、20代そこらで経験してきたことの質量が、ちょっと凄すぎますよね。
ミンミコ この7年間、地獄でしたね。自分の住んでた家、2回も無くしてますから。
「よくぞ生きてきたな」と自分で自分を褒めてます。
撮影=三宅史郎/文藝春秋