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「にしづかさんのなかでは、ひよの山の同期をたくさん考えていたそうです。スタートの時点でのべ100人ほどのキャラクターを構想していたと聞いています」

 そんなせきトリくんのキャラクターは、ほんとうに個性豊かです。

 主役のひよの山は、父である元前頭2枚目の鳥ヶ嶽(とりがたけ)の夢をかなえるために、東北からひとり上京し、大鳥部屋に入門。スピードとやわらかさが持ち味です。

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せきトリくんの身近なキャラクターの相関図 日本相撲協会HPより

 兄弟子は「あんこ山」と「そっぷ海」、「のっぽ岳」「めがね川」。

「あんこ山」は大鳥部屋の初の関取で、おなかが丸く太った“あんこ型”で、好物は小豆です。「そっぷ海」は、筋肉質で痩せた“そっぷ型”で、同じ体型のひよの山に対策を伝授する頼れる存在。「のっぽ岳」はその名の通り背が高く、体重が増えないのが悩みで、おいしいちゃんこ料理を研究しています。「めがね川」は、相撲の知識が豊富です。漫画の「めがね川の豆ちしき」のコーナーにも登場しています。

 ライバルの「赤鷲(あかわし)」は、大鷲部屋に入門したひよの山の同期。持ち味はスピード感です。ひよの山と赤鷲に加えて“信号機トリオ”として登場するのが、河童のようなビジュアルの「川波(かわなみ)」です。ひよの山の同期で親友、鳩ヶ海部屋に入門して頑張っています。

日本相撲協会HPより

 ほかにも「大熊猫嵐(パンダあらし)」や「大木林(おおきりん)」、「酉磨(ゆうま)」といったインパクト強めなキャラクターも多数。大熊猫嵐は、パンダと鳥を合わせたビジュアルで、和歌山県出身で上野にある海猫部屋の力士です。漫画の258話では、番記者たちがメロメロになる様子が描かれていました。

似ているお相撲さんを見つける楽しさも!

 マスコットキャラクターのせきトリくんは、SNSでの情報発信に関わったりイベントに出席して相撲をPRしたり、場所中のグリーティングタイムでファンと触れあったり。いろいろな場面に登場しています。

両国国技館の近くにはせきトリくんのマンホールもある 筆者撮影

 また漫画「ハッキヨイ!せきトリくん」では相撲の世界を知ることができ、「決まり手」「初場所」「ちゃんこ鍋」「もろ差し」などの相撲で使われている言葉の意味にも触れることができます。

 場所中には、両国国技館を中心に、着ぐるみのグリーティングタイムが設定されています。ひよの山とあんこ山、赤鷲、すももが登場し、パフォーマンスを行います。それぞれの性格や特徴をいかした動きは要チェックです。