裏金問題の発覚を受け、麻生派(志公会)を除く全ての党内派閥が解散した自民党。9月27日投開票の自民党総裁選には、史上最多となる9名の国会議員が立候補している。

 一見すれば、派閥解散により総裁選のあり方は一新されたように思われる。ところが——。

自民党総裁戦に立候補した9名の自民党議員 ©️時事通信社

「現状、(麻生派以外の)派閥は存在しないことになっていますが、決選投票になると、旧派閥がカギを握ることになるでしょう」

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 そう語るのは、「週刊文春」編集部の河野嘉誠記者。8月14日に岸田首相が総裁選への不出馬を表明して以降、政界関係者などへの取材を重ね、有力候補の動向を掴んできた。

決選投票では「旧派閥がカギを握る」

「旧安倍派の中には議員のグループがいくつかあり、そのうちの1つをまとめる議員に取材をすると、『1回目はそれぞれでやって、2回目はまとまっていこうという話にしている』という方針を話している。

 菅(義偉)さんも実質上の『菅グループ』として無派閥議員をまとめていたりするし、派閥がなくなったといっても、2回目の投票では主に派閥がものを言う。そういった決選投票になるというのは間違いないでしょう」(河野記者)

 解散したはずの派閥がものを言う総裁選。最終週を迎え、各候補の駆け引きが激しさを増す中、水面下で行われている“事前調整”の実態とは——。

 決選投票を見据えて“草刈り場”と目されている陣営の名前、高市早苗経済安全保障担当相に再燃した政策リーフレット問題の裏事情、各社調査でトップを走る石破茂元幹事長の“変節”など、河野記者が陰謀ひしめく総裁選の舞台裏を解説した有料番組の全編は「週刊文春電子版」を購読すると視聴できる。