彼氏とも破局…ブル中野「半ハゲ」スタイル誕生秘話
ブルがいう「半ハゲ」スタイルの誕生である。当時、こっそりと交際していた男性とも、これがきっかけで破局することになってしまった。
「これで覚悟が決まりましたね。半ハゲになって、もう戻るところはなくなってしまった。ヒールとしてプロレス界で生きていくしかない。それまでは石を投げられるのが嫌で、つらくて、バスの中に逃げ込んでいたけど、こいつら全員、私のファンにしてやるって思うようになったし、なんなら私がプロレス界を変えてやる!って考えられるようになった。
半ハゲにしたところに、なにか文字を書こうってアイデアを出してくれたのもダンプさんなんですよ。アイデアだけじゃなく、毎日、文字を書いてくれたのもダンプさん。最初に書いてくれたのが『極悪同盟』だったかな? そのあとは『ご意見無用』とか。とにかく、その日のダンプさんの気分次第(笑)。試合前の控室で書いてくれたんですよ、マジックで、肌に直接ね」
ダンプのパートナーを務めていたクレーン・ユウが、ダンプとの凄惨な大流血戦の末、極悪同盟を脱退してレフェリーに転向。すぐさまブルが新たな正パートナーに抜擢され、すぐにクラッシュ・ギャルズの保持するWWWA世界タッグに挑戦することになった。
「いまになって思えば、こんなチャンス、なかなかないんですけど、当時はそんな風には考えられなかった。半ハゲにされてヒールでやっていく覚悟はできたけど、いきなり第一試合からメインイベントに引っ張り上げられて、心の準備もできていなくて……結局、あの頃の私の存在ってダンプさんがつくった世界観の中にしかいなかったから、自分でどうしたらいいのかもわかっていなかったんですよね。ちゃんとした段階を踏んでメインイベンターになったわけではないから、戸惑いしかなかった。
しかもパートナーのダンプさんも、相手になるクラッシュギャルズもJBエンジェルズもみんな先輩でしょ? そこに1人だけ放り込まれたら、もうボコボコにされるわけで。リングではクラッシュにボコボコにされて、試合が終わったらダンプさんにボコボコに殴られて(苦笑)。そんな貴重な経験をできたことはありがたいですけど、当時はそんなことを考える余裕なんてなかった」
ポロッとこぼれた本音だが、別項のダンプのインタビュー記事にもあるとおり、極悪同盟の掟として「イジメはしない」があったはず。それなのにボコボコに殴られていたとは?