かつて“カリスマ主婦”と呼ばれ雑誌やテレビで大活躍をしていた岡田美里が介護の実母と同居することを決めたのは2018年のことだった。しかしそこでは予想もしなかった暮らしが待っていた。(全3回の1回目/続きを読む、#3を読む)
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20年ぶりに訪問した山梨の家からはネズミの死骸が…
――2018年から住み慣れた東京を離れ、山梨に移住されました。お母さまの介護を考えてのことだったとか。
岡田 母は亡くなっていた父と同じくパーキンソン病だったので、いずれ車椅子に乗る可能性を考えていました。当時住んでいた東京の家が町はずれの高台にあって、家の外も中も段差や階段だらけだったんですね。東京の自宅は玄関から部屋にいくにも、部屋からリビングに行くにも階段があったので、ここで足元が不安定な母を家でみるのは厳しいと思ったんです。都内でバリアフリーのマンションも考えましたが、また新しい家を探して、新しい場所に馴染んで、ということをすると母にも負担をかけてしまうので、元々あった山梨の家に行く選択しかありませんでした。
――山梨の家を訪れたのも約20年ぶりだったと伺いました。
岡田 子どもが小さいときにたまに行っていた以来なので、家がどうなってるのかすごくドキドキしながら、ネズミの死骸があるんじゃないかと思いながら、次女と二人で下見に行ったら、ホントにありました(笑)。当時唯一知っていた近所の方に慌てて電話して、役場の人に来て頂いて処分してもらいましたが、他の場所は掃除をすればなんとか生活できるかなって。