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AirPods Proと比べて3製品のANC性能は…

 ではあらためて、各製品のアクティブノイズキャンセリング(ANC)機能について見ていきましょう。以下、各製品はメーカー名の「シャオミ製品」「Donner製品」「グリーンハウス製品」と表記します。また検証はiPhoneと組み合わせて行っています。

 今回の3製品はいずれも、ANC機能のオン・オフに加えて、外の音をそのまま通過させる外音取り込みモードを搭載しており、耳に装着したまま一時的に外の音を聞くことも可能です。つまりどの製品も、ANCオン→ANCオフ→外音取り込みという3つのモードを切り替えて利用するという点で共通しています。

 操作方法は、シャオミ製品は左右どちらかの側面を長押し、Donner製品は右側面を3回タップ、グリーンハウス製品は左側面を3回タップと、それぞれ異なりますが、本体だけで簡単に切り替えられます。シャオミ製品とDonner製品は専用のスマホアプリも用意されていますが、なくてもANC機能は利用できます。

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側面のタップもしくは長押しにより、AWCオン→オフ→外音取り込みという3つのモードを切り替えて使うのは、3製品ともに共通です

 さて肝心のANCの性能ですが、製品ごとにかなりの差があります。結論から言ってしまうと、AirPods ProのANC機能を「10」とした場合、今回の3製品のANCの効果は、シャオミ製品とDonner製品は「8」、グリーンハウス製品は「6」といったところです。

 例えばAirPods Proの場合、家庭内のテレビの音や換気扇のファン音、スリッパと床が擦れる音、さらには新幹線車内の走行音など、身の回りの音の大部分が消えてしまいますが、シャオミ製品とDonner製品はある程度の音が残ってしまいます。

 傾向としては、シャオミ製品はスリッパと床が擦れる音は消えやすかったり、Donner製品は新幹線の走行音に比較的強いといった具合に、得意・不得意な帯域がありますが、平均的に見るとこの両者のANC性能はよく似ています。総じて、ANCの効果は確かにあるものの、AirPods Proほどオールラウンドで強力な効果が得られるわけではなく、AirPods Proを「10」とした場合は「8」程度、というのが実際に使った上での結論です。

 一方のグリーンハウス製品は、ANC非搭載の製品とはさすがに明確な差はありますが、平均的にANCの効果は弱く、実際に使っていてANCがオンなのかオフなのかわかりづらく感じることもしばしばだったりと、他の2製品とはかなりの差があります。スペックに具体的なdb数が書かれていないのは、こうした事情によるものかもしれません。性能的には前述の2製品をさらに下回り、「6」か、あるいはもう少し下という印象です。