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 近年は、歌舞伎町などのホストクラブにハマって、支払いのために性風俗や売春を選択する女性もいるが、臼井被告は「ホストやヤクザの紹介は断っていた」と証言している。

 

「希望者には講習をしていました。女性が稼げるようにと思って」

 女性が応募してから出国するまでの流れとしては、紹介された女性と面接をした上で、合格者を渡航させるというもの。女性の報酬については渡航前に説明していた。

 報酬は「セールスプライス」(=客が支払う料金)のうち、まず「クライアント」(=店)に30%が入る。残りの70%が「ガラス」と呼ばれて女性の取り分になるが、そこから10%ほどを臼井被告のような斡旋業者が取るという。

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 結果として客が支払った料金のうち女性に入るのが52.5~63%、スカウトが7~9%、臼井被告の会社が7%だった。

写真はイメージ ©︎AFLO

 海外の客は日本語が通じないことも多いため、そのための講習も行っていたという。講習には、性行為を伴う“実技”も存在した。

「現地の売春店のオーナーから(講習の)要請がありました。日本から紹介を受けた女性は、英語が話せないのでコミュニケーションができない。笑顔もないため評価が低い。だから、笑顔が作れるようにしてほしいという要請です。客は全員外国人で、日本の言葉や文化、考え方とは違うので、国にあった接客をしなければならない。そうした説明をした上で、希望者には講習をしていました。女性が稼げるようにと思って(実技講習を)していました」

 希望する女性には実技の講習までしており、オーナーからの要請というが、その必要はあったのだろうか。

「海外のお客さんのクレームは、すべてにおいて日本人の女性の反応が少ないことでした。女性の希望者は多く、未経験の人はほとんどの人に講習を行いました」