いつも「幸せだな、私」と思って生きているという元SKE48メンバーで、現在名古屋で活躍中の矢方美紀さん。4月に乳がん治療中であることを公表しました。乳がんだと気がついたのは、偶然メディアで見たセルフチェックがきっかけだったそうです。外見の変化も前向きにとらえる矢方さんの「幸せ」の根幹にあるものとは(全3回の2回目/#1より続く)。
◆
小林麻央さんの訃報がきっかけだった
──乳がんに気づいたのは、セルフチェックがきっかけとお聞きしました。それまで、定期的に健康診断やセルフチェックをされていたんでしょうか。
矢方 いえ、まったく。定期健康診断もちゃんと受けていなかったです。SKE48時代は、メンバーがたくさんいる分、インフルエンザみたいな感染症にはものすごく気を遣っていたんですけど、健康診断に関しては個人に任されていました。忙しい中でも大きな病気をする人がいなかったので、身近なメンバーの間では「うちらのグループ最強だね」なんて言ってたので、自分が病気になるなんて思ってもいませんでした。
──なぜセルフチェックをしようと思ったのですか。
矢方 小林麻央さんが亡くなられたのがショックだったんです。お会いしたこともないんですけど、同じ働く女性として憧れの方で、ずっとブログも見て応援していたので、ちゃんと知らないとダメだな、と思って「乳がん」「調べ方」みたいなキーワードでインターネット検索して、試しにやってみました。
──そうしたら、異変に気がついた。
矢方 私の場合は、しこりがすごく分かりやすいところにあったんですね。触ってみたら、左の胸にポコっとビー玉みたいな丸みがあって。「これがしこり?」と思って、病院に検査に行ったら、乳がんだと診断されました。
──診断結果を聞いて、どんなお気持ちでしたか。
矢方 まさか自分が言われるとは思っていなかったので、ショックというよりは「なんで」って思いました。そもそも、20代ではならない病気だと思っていましたし、「煙草も吸わない、お酒も全然飲まない私がなんで?」という気持ちが大きかったですね。