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――中国戦は、前回7-0で勝った相手でした。今回は、アウェイということもありますが、前半はインドネシア戦同様に苦しみました。

 日本に大敗して、今回はだいぶ修正してきました。最終ライン、ボランチ、2列目までしっかりとラインを整えてブロックを敷き、縦に来る選手に対してついていく守備をしていた。

 日本は攻めるスペースがなかったですし、小川(航基)にボールが入らず、守備も厳しいのでペースを掴むことができなかった。そういう時にセットプレーで先制点を取れたのはすごく大きかったですし、中国にとっては大きなダメージになりました。

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先制ゴールを決めた小川航基(右)を祝福する久保建英(中央)と遠藤航 ©時事通信社

中国戦では相手に崩されて失点…どこが問題だったのか?

――先制点となったCKのキッカーは久保建英でした。

 代表では最近、あまり目立たないけど、クラブで活躍しているので、身体がキレている感じでしたね。チャンスメイクをしていたし、前半38分のシュートもGKに弾かれたけど、見事だった。CKのボールも非常に精度が高かった。

 左足でゴールから離れていくボールを蹴っていたので、FWとしてはヘディングしやすいんです。カーブしていて、かつスピードのあるボールなので、あまり力を入れなくても、しっかりと首を固定して当てればボールがゴールに飛んでいく。そういうボールを蹴れる久保は、伊東(純也)とともにプレースキッカーとして欠かせない存在になっています。

――中国戦は、オーストラリア戦以来の失点となりました。ただ、今回は完全なミスではなく、流れから崩された失点でしたが、どこが問題だったと思いますか。

 カウンターが発動した時、遠藤(航)の戻りが少し遅くて、ボールを取りにいって簡単にかわされてしまった。その後、右のサイドに展開された時、中村(敬斗)が戻り切れなかったし、3バックの瀬古(歩夢)が裏のスペースをケアするポジションを取らないといけないけど、相手にブロックされて裏抜けされてしまった。

 谷口(彰悟)が怪我でいない中、この3バックは急造の感じが否めなかったし、守備の意識のズレから生まれた隙を突かれてしまった。主力が欠けるのはよくあることなので、誰が出ても安定した守備ができるようにするのが、今後のひとつの課題でしょう。