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活躍した小川航基が、それでも「不安な点が多い」理由

――小川航基が中国戦で2ゴール。いずれもヘディングのすばらしいゴールでした。

 小川は開花しそうな感じがあるけど、まだ不安な点が多いですね。周囲と連携がうまくいっていないし、ポストプレーもまだまだでしょう。かといって、自分で突破していくタイプでもない。上田(綺世)との差はまさにそこです。

 つまり、小川は周囲に使ってもらえないと活きないタイプなんですよ。武器という武器がないので、上田からスタメンを奪うのは難しいと思うけど、それでも上田がいないチャンスの中、2ゴールを決めて持ち味を発揮した。個人で突破が難しいのであれば、それ以外の質を上げていかないとレギュラーは厳しいかなと思います。

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――今は3バックで戦っている分、サイドバックが本職の選手の出場機会が減っています。インドネシア戦では、そのうっ憤を晴らすように、菅原(由勢)がものすごいシュートを決めました。

 気持ちが入っていて、まさにぶち込んだというシュートでした。パスをする気配は一切なかったですからね。選手としては試合に出たいし、出られないストレスは当然あると思う。

 そういう悔しい気持ちを抱えて、いざ出番になった時、少ないチャンスを活かしてゴールを決めたのは、すごくいいことですし、他の選手に刺激を与える意味でも、チームにとってよかったんじゃないかなと思います。そういう選手がチームにいないといけないと思いますよ。

森保一監督 ©JMPA

城彰二が長友を「本当に強い選手」と絶賛するワケ

――同じように長友佑都は招集されてもベンチ外になることが多いですね。

 長友は、プレーヤーの価値というよりは、チームマネジメント、メンタル面での貢献を期待されているように見えますが、それは森保さんが長友に伝えていると思います。その役割で長友も割り切っていると思うし、もうスタッフみたいな感じですからね。

 たぶん、選手として試合に出ることはほぼないんじゃないかな。でも、クラブでは試合に出ているので、コンディションを維持するのに苦労しているんじゃないかなと思います。