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 定時制の生徒たちが、教室の片隅から遠い宇宙を想像するという果てしなさは、まさに学びの象徴のよう。学べば学ぶほど、自分がどれだけ無知であるか思い知らされ、自分の無知に気づけば気づくほど、より一層学びたくなる。学びは一生終わりのない、果てしないものです。

 だからこそ、私たちも同じように、今から何かを学び始めてもいい。むしろ学ぶことを諦めずにやっていきたいと思わせてくれる力が本作にはあります。このドラマは若者たちの群像劇ではないけれど、それでも「青春」としか呼べないものがたしかに存在しています。青春ってただの若さのことではなく、それぞれのタイミングでちゃんと訪れる輝かしい時間のことなんだと思います。

 これから科学部の学会発表というドラマチックな展開が見ものですが、ここまでの展開でもう十分おつりがくるくらい、すでに感化されています。やる気を無くした時、何度も出会い直して自分を鼓舞したい作品です。Prime Videoでも配信中なので初見の人もぜひ!