“意味深”だった長瀬、温情を示した国分
3人目に語ったのは、この約3年後となる2021年3月末をもって、TOKIO脱退およびジャニーズ事務所を退所した長瀬さん。
「僕らもこの件にちゃんと向き合って、被害者の方とも向き合って。おのおの一人ひとり、個人個人の仕事もあります。いまはそのいただいてるお仕事を一生懸命やらせていただきながら、今後の自分たちを考えていこうかなと思っている所存です」
「今後の自分たちを考えていく」と話したときの長瀬さんの脳裏に、すでに自身も脱退するという選択肢がよぎっていたかどうかは定かではありません。一方で山口氏に対しては次のように発言していました。
「彼の会見もしっかりと拝見しました。やはり、お酒のせいにしてしまったり、また、ここに戻ってきたいという発言も、彼の甘さが滲み出ていたような気がします」
山口氏は現在、「株式会社山口達也」を設立しており、自身がアルコール依存症で苦しんでいる経験を活かして、依存症全般に対する講演活動や危機管理セミナーを開催するといった活動をしています。
ですが、未成年への性加害事件については自ら積極的に語る場はあまりなく、客観的に見ると、アルコール依存症には向き合っているものの性加害事件にはあまり触れてほしくないのかと思えてしまいます。2018年当時の長瀬さんが語っていた「お酒のせいにしてしまったり」という発言は、もしかするといまの山口氏にも当てはまっているのかもしれません。
そして最後にマイクを握った国分さんは、もっとも山口氏に寄り添ったスタンスを表明していました。
「自分の心の片隅に、手を差し伸べてしまいそうになることも、あります。それはいけないんだとわかってますが、毎日こういった感情が交互に表れます」
「もしその辞表を受理したとしても、僕は山口を見捨てることはできません。彼がこれから被害者の方とどう向き合っていくのか、彼自身がどうやって自分と向き合っていくのか、それをしっかりと見続けなきゃいけないと思っています」