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――ランを演じる上で、苦労した点はありますか?

ジー ランは、僕が今まで演じてきた役の中で一番「良い人」なんです。欠点らしい欠点がなく、ピュアな心の持ち主なので、どう演じたら彼の内面の美しさや温かさが伝わるか、試行錯誤しました。愛情の表現もステレオタイプにならないよう、監督や共演者とじっくり話し合いを重ねました。

――タイは“微笑みの国”と言われて優しいイメージがあります。今回ハルコは世の中の悩みや不正に対して“毒舌”で切り込んでいくという作品ですが、ジーさんはハルコの言葉に共感する部分はありますか?

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ジー とても共感します。確かにストレートな物言いですが、ハルコさんの言葉にはまさに問題にはまって沈み込んでいる人を癒やし、立ち上がらせ、問題を解決に導く力があると思います。だから最初モヤモヤしていた問題も、あとでハルコさんのおかげでしっかり解決するので、とてもスカッとするドラマで、面白くないはずがないです!

大地真央さん(左)、ジー・スッティラックさん(中央)、松本まりかさん(右)

――ジーさんは、例えばご両親や先生、先輩などから、愛情を込めて厳しい言葉をかけられたことはありますか?

ジー 両親は僕に、とても自由に人生を歩ませてくれました。そして僕が間違ったことをした時は「ほらね、今の失敗は良い教訓になったでしょう? これからどうすれば良いのか、何が正しいのか、自分で分かるでしょ?」と言ってくれました。ハルコさんとは違うアプローチだけど、でも問題にはまっている人を立ち上がらせて解決に導いてくれる、という点では同じだと思います。

――日本の撮影現場の雰囲気はいかがですか? またタイとの違いがあれば教えてください?

ジー 日本の撮影現場は、タイとは何もかも違いますね。仕事の進め方、準備の段階、現場の雰囲気、共演者とのやりとり…ただこの現場で一番感じたのは、お互いの演技のエネルギーを交換する俳優同士のやりとりがタイの俳優のやり方とまったく違っていて、とてもパワーを感じました。言葉で説明するのは難しいですが、すごく良い刺激になっています。