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『ぼくは朝日』(潮文庫)

 

 昭和40年代の小樽を舞台に描かれる、小学4年生の朝日と家族の物語(2018年に単行本刊行)。

 小さい男の子の話を書きたいという思いと、朝倉さんが子供だったときの”懐かしい小樽”を描きたいという思いから生まれた小説だ。

 小学4年生の朝日は父と10歳離れた姉・夕日の3人で暮らしている。

 母は朝日を産んだときに天国にとられてしまった。

 同級生の富樫くんや近所のカズ坊さん、町の人との交流によって少しずつ大人を理解していく朝日は、ある日、心を痛めた夕日の前で場違いな発言をして、事態が急変する――。

『ぼくは朝日』出版社サイトより引用

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「すごく好きな作品。今はない建物なども描かれているので、分かる人にしか分からない景色も多い」と朝倉さん。朝倉さんの思い出や懐かしさ、小さい男の子への憧れがぎゅーっと詰まった一作。