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『肝、焼ける』(講談社文庫)
第72回小説現代新人賞を受賞した、朝倉かすみさんのデビュー作(2005年)。
31歳になった。遠距離恋愛中、年下の彼は何も言ってくれない。不安を募らせて、彼の住む町・稚内をこっそり訪れた真穂子は、地元の人たちの不思議なパワーを浴びて、なにやら気持ちが固まっていく――。30代独身女性のキモ焼ける(じれったい)心情を、軽妙に描いた小説現代新人賞受賞作を含む、著者の原点、全5編。
(『肝、焼ける』出版社サイトより引用)
「酒井順子さんの『負け犬の遠吠え』(2003年に単行本刊行)がベストセラーに。それまで20代女性の主人公が多かったんだけど、30代女性を主人公にして描いたのが当時は珍しかったんです」と朝倉さんは話す。