「第75回NHK紅白歌合戦」特別企画としてB'zの初出場が決定した。連続テレビ小説「おむすび」の主題歌「イルミネーション」を披露する。ファンの間では今年の出場可能性が囁かれていたという待望の紅白でどのようなパフォーマンスをみせるのか。

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紅白に「ついに出るの!?」

 日本が誇るモンスター・ユニットB'zが、ついに紅白に出場する。デビュー以来、メガヒットを連発しながらも、一切出場がなかっただけに、反響はウルトラ級。Xでトレンド入りを果たしているのは当然ながら、多くのコメントに「ついに出るの!?」「これはすごい!」と、「!」「?」マークがついているのが、喜びと驚きの大きさを表している。

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 ヴォーカル・稲葉浩志の出身地である岡山県津山市の市役所の電光掲示板に、31日まで「祝 紅白歌合戦 初出場 B’z稲葉浩志さん(津山市出身/市民栄誉賞受賞者)」とメッセージが表示されるというニュースも微笑ましい。

 常にトップを走り続ける彼ら。1988年と、昭和の終わりにデビューしたが、今なおその名を知らない人を探すほうが大変というレベルの知名度をキープしている。しかし考えてみれば、曲の多くは知っているが、彼らのプライベートは謎。あまり情報が流れてこない。なにより、仲たがいや解散危機のニュースをほとんど目にしたこともない。

YOSHIKIが伝えたB'zの魅力

 常に心に響く曲を、2人の揺るぎないパフォーマンスで聴ける、見ることができる。この安定感の継続こそ、何よりの偉業ではないだろうか。

 2023年7月19日に放送されたNHK「クローズアップ現代」「独占告白 B'z 時代を鼓舞する音楽のチカラ」で、YOSHIKIが彼らの魅力として伝えた「ちゃんと安定していい曲を作れる、バンドを続けていこうとする努力をされている」はまさにいい得て妙だ。

2007年11月、ハリウッドで手形を取るB'zの松本孝弘(右)と稲葉浩志 ©AFP=時事

「一緒にバンドをやろう」なしで活動開始

 B'zの結成秘話を辿っていくと、なんと「一緒にバンドをやろう」という言葉が1回もないまま活動が始まり、今に至るという。

 松本孝弘は20歳で音楽業界に入り、浜田麻里やTM NETWORKのツアーサポートやスタジオ・ミュージシャンとして活動。さらにやりたい音楽を追求すべく、自分のバンドを作るため、メンバーの人選に苦労する中、長戸大幸に渡された稲葉浩志のテープに行きついたのである。聴いた時点でひらめき、彼と組むことを心に決めた、というエピソードはまさに運命的だ。