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「私たち、無料です」双子のMika+Rikaが語る “フリー素材アイドルって何?”

“無料”アイドルが“有料”アイドルになるまで

肖像権を放棄し、1000点以上の画像を無料でダウンロード・加工利用ができるサイトを作った双子の“フリー素材アイドルMika+Rika”。2014年に開始したサービスで、月間30万ダウンロードを突破し、500社以上の企業広告に使われています。

どうしてフリー素材になったの? フリー素材でどうやって稼いでいるの? 気になるお話を伺ってみました。

Mika+Rikaさん ©鈴木七絵/文藝春秋

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双子コーデもしますが、性格は正反対です

――ええと、Mikaさんが……?

Mika 私たちは立ち位置も座る位置も「Mika-Rika」の順番にしています。私は、向かって左で、

Rika 私が右です。どっちがどっちか分からない、とよく言われるのでこうしています。

――さすが、双子だけあって連携ばっちりですね。

Mika いえいえ、私たち一卵性双生児なんですが、性格は全く似ていないんです。食の好みや服の好み、ものの考え方は全然違います。Rikaはなんでも行動が遅くて(笑)、服装とか趣味はすごく女の子っぽい。私はその正反対です。

Rika 仕事上、双子コーデにして撮影することもありますが、普段はほぼありえないんです(笑)。

 

脱サラ系アイドルでもあります

――おふたりは“フリー素材アイドル”として、「私たち、無料です」というキャッチフレーズで活動し、今年には総務省後援のAMDアワードで優秀賞を受賞されたんですよね。

Mika そうなんです。フリー素材を始めたときはこんなに話題にしていただけるとは思わなかったので、とても驚いています。

 

――“肖像権放棄”というアイディアはとても斬新だと思いますが、そもそも最初から“フリー素材”アイドルとして売り出そう、という計画だったんですか?

Mika いえいえ、違います。もともとはふたりともOLとして働いていたのですが、私が先に脱サラして俳優の仕事をしていたんです。そのとき、誘われて行ったヒップホップのイベントでRikaと一緒にヒップホップアイドルをやらないかというお声がかかって、ふたりでユニットを組むことになりました。その後Rikaも脱サラしたんですが、全く知名度が広がらなくて……。打開策として生まれたのが“フリー素材”になって、無料で使ってもらうというアイディアだったんです。

Rika 脱サラする前は、私はIT系の会社でプログラミングをしていて、Mikaは総合商社で働いていました。