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他の空港より滑走路が短かった

 韓国の主要な空港である仁川(インチョン)国際空港の滑走路は3.7km、金浦(キンポ)国際空港は3.6km。韓国内の大半の国際空港は3km以上の滑走路を確保しているのに比べ、務安国際空港の2つの滑走路の長さは2.8kmと比較的短いのだ。

 さらに務安空港は、2025年を目標に滑走路を3.1kmまで延長するための工事をしていた。そのため、今回の事故機が着陸した19番滑走路の末端の300mは使用できないように塞がれていた。結局、事故機が利用可能な滑走路の長さはわずか2.5km程度だった。

イメージ写真 ©pespiero/イメージマート

 19番の滑走路から264メートル離れた地点に設置されている高さ2メートルの丘は、事故を大きくした最大の要因として指摘されている。この丘は一見、土の山に見えるが内部はコンクリートで作られている。2023年に補強工事を通じて丘の上に30センチ程度のコンクリートの天板を敷き、その上にローカライザー(方位角表示施設)を設置したため一層堅固になった。

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 世界的な航空安全専門家らが、「この堅固なコンクリートの丘こそ、今回の惨事の最大の原因だ」と指摘している。国際的な安全規定には、「ローカライザーは非常時に飛行機がぶつかったら簡単に壊れるように設計されなければならない」とあるためだ。

2024年12月29日、事故当日の現場 ©NurPhoto via AFP/時事通信社

コンクリートの丘について説明していなかった

 そのうえ、務安空港はコンクリートの丘について操縦士にきちんと説明していなかったという。韓国メディアのインタビューに応じたある操縦士は、「この丘がコンクリートの塊だったという事実を知らなかった」と証言したが、「事故機の操縦士も丘がコンクリートではなく土の山だと思ってそこに突進したのではないか」という推測も出ている。