──善意のつもり、ということでしょうか。
月まる あまりにも憂鬱だったので、「物を送るのをやめない限り連絡を絶ちたい」と伝えました。それでも止まらなかったので、5年前に母のLINEをブロックしました。
その後しばらくは父の協力もあって物は送られてこなくなったのですが、父の名前は書いてあるけれど明らかに母の字のメッセージと一緒に物が送られてきたことはありました。
──父親とは今も連絡を取っているのですか?
月まる しばらくは父親とだけ連絡を取っていたのですが、今は父もブロックしています。私と父がやり取りしていることを母が知り、父を責めたようです。父はそれに耐えられず、「お前が折れろ」と言ってきたんです。
それで「私は別にお父さんと連絡を取らなくても困らないから」と伝えてブロックしました。
「『子どもが障害児だったらどうしよう』という不安はずっとありました」
──もう実家とは連絡を取っていない状態なのですね。
月まる 1年ほど前に引っ越して、新しい住所も教えていません。
その際には、書面で絶縁状も送りつけました。それ以降もたまに手紙は届いているのですが、まもなく転送期間が終了するので、もう届かなくなると思います。
──「きょうだい児」の人は大人になっても、自分の子どもへの障害の遺伝や、自分に子どもが育てられるかという不安に悩む人も多いですが、月まるさんはどうでしたか。
月まる 「子どもが障害児だったらどうしよう」という不安はずっとありました。私のような立場の、しかも医者がそんなことを考えていいのかという罪悪感もありましたが、それでも不安だったのは事実です。それでも生んだのは夫を信頼して「この人となら、障害児が生まれても大丈夫だろう」と思えたからでした。
──障害のある子を育てる大変さを直に見ているので、不安になるのはわかる気がします。
月まる もちろん障害児の存在を否定するわけではありません。でも障害児が生まれたら、親のキャリアはどうしても制限されてしまう。ずっと勉強も仕事も頑張ってきたのに、私は自分のキャリアが止まってしまうことに耐えられなかったかもしれません。障害のある子が生まれてきたときに受け入れることと、障害がない子を望む気持ちは別だと思います。
――お子さんとの接し方について気をつけていることなどはありますか?