視聴者に「なんでいるの? どうして私なの?」と不思議

――他のVTuberさんとの横のつながりってあるんですか?

kson ありますよ。VTuber特有の苦労ってあるし、そういう話は他の人とはできないので盛り上がります。現役の子とかもう辞めた子とかが集まって時々パーティーしたりしますよ。

 

――どんな話をするんでしょう。

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kson 一番は「このブームいつまで続くんだろうね」っていう話。もうこれが鉄板の話題。

――不安、という感じなんですか。

kson 不安というより、本当に不思議という感じですね。3年前は「3年後はさすがにやってないよ」って言ってたし、なんとか続いてるけど「でもさすがにもう3年はキツくない?」みたいな。私もそうなんですけど、なんで自分が見てもらってるのか全然わかってないんですよ。「なんでいるの? どうして私なの?」って思ったりします、視聴者の方に対して。

――視聴者を増やそうとして何か計算しているわけではない?

2021年に事務所でのVTuber活動をやめた理由

kson 私の場合は、最初の頃は数字の見方もよくわかってなかってませんでしたね。YouTubeで数字が出るようになってからも、あんまりその数字の大きさは気にしてなかった気がします。視聴者が100人か1000人か1万人かってこっちからは見えないので。コメントが増えると流れが速くて読みにくくはなりますけど、それぐらい。周りを見てても、長く続く子はあんまり視聴者数を気にしてない気がします。

――視聴者数以外だと何を気にしてるんでしょう。

kson 「自分が楽しい」ことを優先してる人は安定感がありますね。視聴者さんって数も反応も絶対思い通りにはならないから、数字とか収益を一番にしちゃうと辛くなりやすい。「好きなことを好きなようにやってる」と思えた方がやっぱり続きますよね。

 

――ksonさん自身が辛いなって思った時期はありますか?

kson 事務所の終盤の時期はさすがに楽しいとか言っている場合じゃなかったですねぇ……。

――可能な範囲で構わないのですが、2021年に事務所でのVTuber活動をやめたのはどんな理由があったのでしょう。

kson えーと詳細は言えないんですけどちょっと大きめのトラブルが起きたんです。その時に、タレントとビジネスの2択だったら、私を守ろうとすることで他の人に迷惑がかかるのも嫌だったので、それなら私がここを抜ければいいかって。

 たぶんVTuberっていう世界にはそれなりに貢献できたと思うし、風がバーッと吹いている時に150%の力を出せる環境をいただけたのは本当に感謝してますし。いい時期に楽しい思いもさせてもらいました。