スヌン受験日は国をあげて応援
――スヌンと言えば、受験日に国をあげて応援する重要な試験というイメージがありますが、実際のところはいかがでしょうか。
JIN まず誰もが受けられるように、週末ではなく毎年11月の中旬の木曜日に行われます。キリスト教徒の礼拝などを考慮しているみたいです。
交通機関は運行本数を増やしたり、警察やタクシーも各地に待機して、遅れそうな学生を送ったりします。通勤時間と被らないようにその日だけは会社の始業時間を遅らせています。それに合わせて株式市場や為替市場のスタート時間も遅らせます。
アパートの自治会では、みんなを乗せていくために車を用意して待機しています。
――その日だけはスヌンを中心に動いているわけですね。
JIN そうですね。例えば、ラッシュ時に電車で通勤している会社員がいたら社会的に批判されます。大事な試験を邪魔するなと。だからスヌンの日の地下鉄には受験生しかいません。
あとはその日だけはパトカーで試験会場までいくことも許されています。「受験生緊急輸送」みたいなステッカーを貼って送る方もいます。遅れそうな学生がいれば速度をあげたり信号無視することもあります。そのくらい大事な日なんです。
塾の先生や後輩たちも応援
――日本だと試験会場の前に先生や親が立って声をかける光景も見ますが、韓国もありますか。
JIN 韓国でも塾の先生や後輩たちも応援に駆けつけますね。韓国では問題がよく解ける(答えがよく出てくる)ようにとゲン担ぎで巻物状のトイレットペーパーを渡しますね。他にもその日に渡すと良いとされるお菓子が何個かあって、百貨店やスーパーにはたくさん並んでいます。
あとは風邪を引いたりしないように、みんなマスクをしたりして対策しています。一応、体調が悪い人用の部屋も作られるのですが、健康じゃないと頭も回らないので。
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