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マスク氏は中国のよき理解者?

 久保 マスク氏とトランプ氏は是々非々の関係にあると言えます。自動運転では規制緩和で利害が一致していますし。その2人がEVについて何処に落し所を見つけるのか、自動車業界は注視しています。

 対中関係でいえば、中国ともっとも仲良くビジネスをしてきたのがマスク氏です。上海テスラが培ったサプライチェーンをメキシコの新拠点に持ち込んで、2.5万ドルの世界一安いEVを作ろうとしていたら、その計画がバイデン政権に阻止されたので、いまテキサス州オースティンの新工場「ギガテキサス」で実現させようとしている。

イーロン・マスク氏(左)とドナルド・トランプ氏。T&Mの蜜月はいつまで続くか Ⓒ時事通信社

 柯 中国政府は、マスク氏を中国のよき理解者として囲い込む作戦のようです。無論、対中担当の閣僚や補佐官ではありませんので、マスク氏がどこまでトランプ政権で影響力を持つのかわかりませんが、トランプ氏との懸け橋となってくれることを期待している。

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 久保 安く作ろうとすれば中国に頼る部分を増やさざるを得ませんからね。マスク氏がEVにおける世界のサプライチェーンネットワークをどう調整していくか、注目したい。

※本記事の全文(約1万7000字)は「文藝春秋」2025年2月号と「文藝春秋 電子版」に掲載されています(池田祐久、柯隆、久保鉄男、グレン・S・フクシマ「トランプ大統領の世界貿易戦争」)。全文では、下記の内容をお読みいただけます。

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