肉体的に強くなることは女性にとって大きな自信につながる
野村 たしかに、界隈は圧倒的に男性のほうが多いですね。私の場合、競技を始めたきっかけが部活からだったので、比較的スムーズに始められましたが、ジムの門を叩くだけでも、女性にとっては相当な勇気が必要だと思います。
私が女性を対象にした大会を開催しているのも、そうした間口の狭さを少しでも解消できればという思いがあるからなんですよね。
――ライバルになる可能性もありますが、やはり女性競技者は増えてほしいですか。
野村 それは増えてほしいですよ。パワーリフティングの楽しさをわかってほしいですし、なにより肉体的に強くなることって、女性にとってすごく大きな自信につながると思うんです。
私自身、パワーリフティングを始めて肉体的な強さを得られたことで精神的にも強くなれた実感があるんです。ほかの女性にとっても、パワーリフティングは“強い女性”になるきっかけになりうるんじゃないかなと。
「服、難しいんですよ!」
――ちなみに普段の洋服選びについてもお話を聞かせてもらえますか。
野村 服、難しいんですよ! 本当にめっちゃ難しくて。袖が広がっているタイプの服を見て「これならいける!」と思って買ったものが、前腕がまず脇のところで詰まってしまったり。絶対に試着しないと買えないです。ネットで買って何回失敗したか(笑)。
あと、自分的には全然いいんですけど、ミニスカートを穿くと、どうしても「あまりにも強そうな印象になってしまって難しいな」と思うことはあります。
「脚が太くても、腕がデカくても、いいじゃん、かっこいいじゃん」というメッセージは本当に心から思っていて、広めていきたい。けど、私自身も、人目がまったく気にならないわけではない、という相反するような感情はありますね。

