先週はとても面白い記者会見が2つおこなわれた。ここで言う「面白い」とは偶然にも似たものが浮き彫りになったからである。
まず1つ目はフジテレビの社長会見。タレントの中居正広氏が女性との間で「トラブルがあった」と認めている問題で、フジテレビ社員が関与したと報じられている件だ。フジテレビの港浩一社長らが17日、記者会見した。
フジ会見へのモヤモヤ感
会見はどんな評判だったのか。翌日のスポーツ新聞をいくつか見てみよう。
『港社長肩すかし会見 フジ疑惑晴れず 「回答を控える」30回超』(スポーツ報知)
『フジ 中居女性トラブル 知ってて出演継続』(スポニチ)
『フジ社長 中居調査しなかったのは「プライバシー守るため」』(日刊スポーツ)
これらを代表したような内容がデイリースポーツの「記者の目」だった。
『フジ会見にモヤモヤ感 より開けた場で“真実”を明らかに』
フジを担当する記者が「今度はさらに踏み込んだ答えが求められる」「より開けた場で真実が明らかになることを願いたい」と書いていた。
さて今回モヤモヤ感を抱いたのは会見に出席した上記の記者たちだけではなかろう。会見に参加できたのは一般紙やスポーツ紙などで構成されるラジオ・テレビ記者会の加盟社で、19社33人の記者だけだったからだ。週刊誌やウェブメディアやフリーの記者なども入れなかった。
動画撮影NGの会見
しかも中継どころか、動画撮影もNG、写真撮影も冒頭の短時間のみというから衝撃的だ。フジテレビは報道もやっているが、他人を報道するときは厳しく、自分が報道される際はなるべく隠すという態度を見せてしまった今、これからどうなるのだろう。唯一希望があるとしたら上層部に呆れている現場の社員たちの奮起しかないと思うのだが。
いずれにしてもこうした権威的な態度こそが「オールドメディア」が嫌われる大きな要因の1つであることは間違いない。とにかく古くて偉そうなのだ。
先週はもう1つ面白い会見があった。石丸伸二氏の会見である。こちらも石丸氏の「オールド」な部分がまたもや証明された会見だった。