「外国人メンバー」に頼らない魅力を発揮
K-POP界は今、世界各地に「育成システム」を輸出しようとしている。2024年以降、イギリスや南米でK-POPグループをデビューさせる動きが出ている。どの国の人がパフォーマンスしても、韓国の育成システムで育てばそれはK-POP。そういった姿を志向しているのだ。
そういった意味でレイは、韓国の自国での育成システムのひとつの結晶のようにも見える。
15歳で現地に渡り、レッスンを受け、高校に通った。そんなレイは、もはや「外国人メンバー」というイメージに頼らず、高い韓国語能力が基盤になって「天然キャラ」「人形のようなかわいさ」という存在感を発揮している。
日韓で「ギャルピース」を流行らせた
しかも彼女はもうすでに「歴史」を作っている。2021年末、彼女がSNSなどで見せた90年代の日本の「ギャルピース」が韓国で流行り、それが日本のZ世代の間でも流行る、という現象が起きた。日韓の文化の往来という点でも興味深い。「インスタやTikTokでの流行は日韓同時に発生する」という近年の流れを決定づけた出来事でもあった。
もちろん、本業たる歌手としての実力も確かなものだ。
「レイはグループでラップとボーカルを担当しています。外国人メンバーが韓国語でラップをするのは高い技術が必要です。歌詞をよりはっきりと伝えなければなりませんから」(ソウル在住の20代女性)
ここでも、彼女の韓国語能力の高さがうかがえる。韓国語でのラップ作詞にまで取り組んでいるそうだ。
K-POPの超人気グループでしっかり根を張って存在感を示すレイ。冒頭で言及した日本でのコンサートツアーではそんな姿が見られるだろう。「かわいい」「おもしろい」。そんなさりげない姿が、ある意味「歴史的」なのだ。
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