このあと2人の間に深刻な問題が発生し、記事の後半はA氏は過去にも中居氏との飲み会に女性を呼んだことがあるなど、中居氏との公私にわたっての深い関係について書いていた。
文春の第一弾記事への違和感
文春の第一弾記事でも「女性セブン」の記事を引用していた。こちらだ。
《「女性セブン」が報じたのは2024年12月19日のことだった。記事によると、2023年にX子さんは中居、フジテレビの編成幹部A氏と3人で会食する予定だったが、A氏がドタキャン。》
一方で、文春はこう書いていた。
《X子さんの知人が打ち明ける。「あの日、X子は中居さん、A氏を含めた大人数で食事をしようと誘われていました。多忙な日々に疲弊していた彼女は乗り気ではなかったのですが、『Aさんに言われたからには断れないよね』と、参加することにしたのです」》
よく読むと「誰に」誘われたのかは書いていない。でも『Aさんに言われたからには断れないよね』とX子さんが言ったという知人の証言も載せている。かなり曖昧だ。
ここで2つ目の違和感を書く。この時点では「誰がX子さんを誘ったか」については文春はまだ確証がとれていなかったのではないか? なので冒頭に女性セブンの記事も引用したのではないか。文春砲と恐れられるほど取材力に定評があるのにこの件は他誌の引用から入るという違和感があった。取材を進めたら「誘ったのは中居氏」であることがわかったのだろう。1月8日発売号(第2弾)ではこう書いている。
X子さんの「別の知人」の証言として、
「あの日、X子は中居さんからA氏を含めた大人数で食事をしようと誘われていました」
会食の場所は「中居氏の自宅マンション」だった
はっきりと取材の成果が出ている。さらにX子さんの言葉として「Aさんがセッティングしている会の“延長”だったことは間違いありません」と載せた。ちなみに会食の場所も「中居氏の自宅マンション」と書いている。飲食店だと思っていたが自宅だったことに驚いたことを読者として覚えている。
このように少なくない読者は報道の変化(より詳しい状況説明)に気づいたが、世の中的には中居氏とX子さんの当日のきっかけをつくったのはフジテレビのA氏、となった。文春の影響力を考えれば当然だろう。
すると1月27日に文春は橋下徹氏のインタビューを電子版に載せた。橋下氏は「しれっと誤りを上書きするのは不誠実」と指摘。こうして文春は訂正を追記し、お詫びをした。これが時系列である。
ポイントはやはり橋下氏の言う「しれっと」だろう。これだけA氏の当日の関与が焦点になっていたのだから文春は「誘ったのは中居氏」と分かった時点でもっと早く説明をすべきでなかったか?
