音楽が得意な学生だったが…

 一方、中学校の同級生は「至って真面目な子でしたよ。勉強はよくできたと思います」と話す。中学を卒業すると大阪府内でも有数の進学校に進学。高校卒業後は、浪人して和歌山大学のシステム工学部に入学。学内の吹奏楽団に入団した。

容疑者と被害者が住んでいたマンション ©文藝春秋

 同じ学部だった大学時代の友人が大木のことを振り返る。

「大木君は当時学生寮に入っていたので、大学終わりに彼の部屋へ遊びに行ったことがありました。ネックが2本ある少し特殊なエレキギターを出して、目の前で演奏してくれました。音楽が好きなんですよね。学内にピアノが置いてある場所があるんですけど、そこで大木君がピアノを披露してくれたことも。本当にすごい上手で、ショパンや“報道ステーション”のテーマ曲など色々と聴かせてくれた」

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大学時代の大木容疑者

 だが、大木は、次第に大学から距離を取るようになっていったという。友人が続ける。

「2年生から授業が別だったということもありますが、段々と学内で大木君を見かけなくなりました。気づいたら所属していた学内の吹奏楽団も辞めていた。その頃から大阪府内にある他の大学によく出入りして、バンドを組んだりしていたみたいです」