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「ここで待っていたらきっと会えるよ」
ここから予想外の場面が続く。傍聴席には立憲民主党の辻元清美参議院議員の姿もあった。4年前、当時の岸田文雄首相に雅子さんが出した手紙を本会議場で読み上げ、返答を迫った時からのご縁だ。委員会終了後、雅子さんは「うれしかった~」と感涙を流しながら思いを打ち明けた。すると辻元議員は、
「石破さんがきっとあそこ(自民党総裁室)から出てくるから、ここで待っていたらきっと会えるよ」
数分後、石破首相が姿を見せると辻元議員が声をかけた。
「石破さん、赤木さん、お礼言いたいって」
「ありがとうございます。夫が喜びます。よろしくお願いします」
すると石破首相は立ち止まり雅子さんの方を向いた。
「どうも。いつ(東京に)来たの? きょう?」
「きょう来ました」
「お元気でね」
「はい、ありがとうございます」
親し気なやり取りが続く。辻元議員が「さっきね『石破さんは心でわかってくれてる』って私に泣きながら言ってたから」と伝えると、
「すみませんね。ありがとう」
深々と一礼するとエレベーターへ向かった。その後ろ姿に辻元議員が一言、
「石破さん、頼むで~」