「外国人はいなきゃいけない存在になっている」在留期間20年のクルド人男性が「不法移民の強制送還」に反対する理由

状況一変、急に攻撃的な態度に…

　以前から日本のメディアにしばしば登場し、自分自身を含め、在留の正当化に努めていた。メディアがどれだけ彼の経歴を知ったうえで、発言の機会を与え続けてきたのか分からないが、それが彼を増長させてきた一因ではないか。私とのインタビューの後、SNSに高級外車と一緒の写真を掲載していたことが明らかになり、「難民がなぜ高級外車を乗り回しているのだ」と怒りの投稿で「炎上」した。

　世論の風向きはクルド人に対して厳しくなってきている。そのことを感じているからだろう、2023年10月中旬、その後の様子を聞こうと電話で再度インタビューを申し込むと、端から攻撃的だった。

　インタビューについては「意味ない。もういろいろな人間が来て、いい加減にやめてほしい。ゴミだ、あいつら」。医療センターの事件については、「もう終わったこと」。

　高級外車の映像をSNSにあげていたことに触れると「なぜ難民が貧乏でなきゃいけないんだ」。不法残留であるとの指摘には「強制送還するならやってみろ」と激高し、頭に血が上っているからか、最後は半分くらい意味不明の日本語で怒鳴り、20分間話したのちに一方的に電話を切った。

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