2023年に実施されたプロ野球阪神・オリックス優勝パレードの経費不正疑惑に関して、兵庫県の斎藤元彦知事(47)らが背任の容疑で刑事告発を受けているなか、但陽信用金庫(加古川市)が「週刊文春」の取材に対し、寄付を行った経緯について回答した。
メルチュ折田社長を巡る公職選挙法違反疑惑の捜査も佳境に
斎藤氏が再選を果たした昨年11月の兵庫県知事選を巡っては、兵庫維新の会の県議3人が「NHKから国民を守る党」の立花孝志党首(57)に、真偽不明の文書や、非公開とされた百条委員会の音声を提供するなどした問題が発覚し、物議を醸している。県議3人は2月23日に記者会見を開き、立花氏への情報提供に関与したことなどを謝罪した。
「斎藤氏は、神戸地検と兵庫県警に、知事選でPR会社『メルチュ』の折田楓社長(33)にSNSの運用などで報酬を支払ったとして、公職選挙法違反の疑いで刑事告発されました。2月7日には折田氏の関係先に家宅捜索が入るなど、捜査は佳境を迎えていると見られます」(社会部記者)
片山副知事と付き合いがあった信用金庫理事長
さらに、斎藤氏は2023年11月23日実施の優勝パレードを巡っても、背任の疑いで兵庫県警に刑事告発されている。
「斎藤氏は優勝パレードを、公金ゼロで実施すると宣言していました。ところが、寄付金の集まりが悪かった。そこで、信用金庫11社から計2000万円の協賛を受ける見返りに、補助金を当初の1億円から4億円に急増させた疑いが浮上。背後では、片山安孝副知事(当時)が動いていたとされます」(同前)
片山氏の依頼を受け、県内の信用金庫の取りまとめ役を担っていたのが、但陽信用金庫だ。
「片山氏と但陽信用金庫の桑田純一郎理事長はかねてから付き合いがあった。同金庫はパレードに計300万円の協賛を行ったほか、桑田氏が県内の各信用金庫にも連絡を取り、寄付を依頼していたといいます」(地元関係者)
但陽信用金庫に協賛の経緯などについて尋ねたところ、以下のように回答した。